今日は実戦を想定した話をすることにしよう。そう、あなたは今まさに友達と戦いを始めようとしているのだ。そして、その友達は自他ともに認めるファミスタの名人なのだ。例え名人が相手とはいえ、簡単に負けたので悔しくて仕方ない。一矢報いるつもりで戦うのだ。
さて、相手は名人にも関わらず、容赦がない。選んだチームは西武だ。どうしても松坂投手を使って、三振の山を築こうという腹なのだ。こちらはオリックスを選んだとする。イチローで松坂を撃破するのだ。
さて、こちらが先攻ということになった。一番バッターの田口がバッターボックスにつく。松坂はまずどこに投げてくるか?
その前に松坂のプレート上でのポジションを確認しておこう。相手は名人なので、オーソドックスなスタイルが一番良いことを知っている。つまり、プレートの右端(バッターに向かって)に立っているはずだ。ここから角度のついた球を投げる意図があるわけだ。だから狙いは外角だ。ファミスタというゲームは、圧倒的に外角の方が安全に出来ている。田口のような非力なバッターでは、外角球をホームランにすることはほぼ不可能と言わざるを得ない。第一、外角はボールなら打たれない。内角はバットに当たる可能性があるのだ。
相手は予想通り外角へストレートを投じた。こちらはそんなことお見通しなので、当然見逃す。こういう外角の初球というものは大抵ボール球なのだ。
やはり予想通りボールだった、とする。
さて、次の球は?
また外角へのストレート。同じようなコース。でも幾分内角寄りでくる。こいつも見逃そう。ここでストライクが入れば1&1。入らなければ2ボールだ。
ファミスタというのは、お互いにブンブン振りまわして、三振が多いものだ。こうして、2球連続で見逃されるだけで、相手には嫌な記憶が蘇える。以前にもこうして球をよく見る相手と戦い、そして負けた経験があるからだ。こいつは油断できない相手だな、と思わせることは勝利への第一歩なのだ。
こういうと、油断させた方が良いはずだと、反論したくなる人もいるだろう。しかし、違うのだ。ファミスタの投球術というのはリズムが命なのだ。油断できないと思って、いつもと違うリズムの投球になれば、当然失投も増えてくるのだ。
さて、次に相手が投じてくる球は何か?相手が緊張感を増していたとすれば、スローカーブで
外角のボール球を投げてくるだろう。
ここにも心理的なメカニズムが潜んでいる。相手はボールをじっくり見てくるつもりだな、と考えた名人はじゃぁ、打ちたくなるような球を投げてやろう、と考えるのだ。スローボールというのは、よく見えるもんだから、ついつい振ってしまう。痛打されやすいので、大抵はボール球を投げてくるもんだが、でも打者は焦って振ってしまうことが多い。
これも当然見逃す。結果的にストライクになっても絶対に見逃す。
ここまで徹底的に見逃せば、相手はリズムを狂わす。カウントも恐らく悪くて1&2。でも大抵は3ボールだろう。3ボールなら、よっぽど打ちごろの球がこない限り次も見逃し、1&2なら積極的に打っていくのが良い。
ちなみに狙っていく球というのもがある。
右投手が右打者の外角ストライクを狙ってくる際に、四球を恐れてストライクコースに投げこんできた球だ。上述のパターンでは、大抵4球目に投ぜられる球がこれになるはず。相手はこうも見逃されると、俺もストライクを取りにいくこともある、という意志表示として、外角に、しかもストライクコース目がけて投げてくるのだ。
こいつを絶対に引っ張らずに、素直にセンター返ししよう。これはバッターが田口だからだ。クリーンアップであれば当然引っ張る。
結果は悪くてセンター前のヒット。うまくいけば左中間への長打となる。
今回のシュミレーションはここまでにする。
なぜ、何の根拠をもって、こんなシュミレーションが可能なのかと言いたくなる方もいるかもしれない。しかし打者の立場でどうしたら最良の結果が得られるかを考えるとき、私は自分が投手側だとして、どんな打者が一番嫌かを考えてみたわけだ。
こういうパターンで攻められると、守る側としては本当に嫌なのだ。第一、先発投手が投げる球数が多くなってしまう。ご存じの通り、ファミスタは投球数と、その速度(速球・スロー・フォーク)によってスタミナが減少する。速球を多投して、それを簡単に見逃されると本当に困ってしまう。
最後に付け加えておこう。ここに書いた相手投手の思考パターンはあくまで上級レベルのそれである。だから、最初からストライクをどんどん投げこんでくるような素人相手なら、容赦なく打ちまくってやれば良い。しかし、これも当然真ん中よりの球を待って、というスタンスは変えてはダメだが。
投げる球の半分以上がストライクなんていう甘いプレーヤーが勝てるほどファミスタというゲームは守る側有利に出来ていないのだ。